正月料理 3日とろろ 「みっかとろろ」会津の風習

3日とろろ、山かけ郷土料理
3日とろろ、山かけ

3日とろろ 「みっかとろろ」とは

会津の風習で、お正月の1月3日に山芋をすりおろしたとろろを作る。作ったとろろを食べるというものです。
食べ方に作法はありません。そばにのせたり、ご飯にのせたり。
風習的には朝のようですが、昼や夜でもOKです。
長芋や大和芋など山芋をすりおろして作る「とろろ」は、長く伸びることから縁起がよい食べ物とされます。正月には一年間の無病息災を願う食べものが多く、とろろもその一つとされました。

3日とろろ
3日とろろ

スーパーでも「3日とろろ」として長芋を売ってます。
年末年始の食事の用意にも疲れた1月3日、長芋をおろして、さっぱり食べます。

「3日とろろ」を食べる地域

地域限定の風習です。
南東北(宮城,山形,福島),北関東(茨城,栃木,群馬),濃尾地域(岐阜恵北,尾張など)
地域によって、2日だったり4日だったりします。
また、信州(長野県)の風習として、伊那・木曽地方で1月2日の仕事始め、すり始めにトロロ汁を作るようです。
会津に重要な食文化をもたらした信州の伊那です。
会津は信州の伊那からやってきた蕎麦職人や穀物屋によって「蕎麦」や「天ぷら饅頭」が今では郷土料理になっていますが、この3日とろろの風習も伊那から伝わった風習と考えられます。
会津と信州の関係>>>>高遠そば(たかとおそば) 信州 伊那からの蕎麦伝来 会津
それが1月2日だったものが3日に変わったのではないかと思うところです。

長芋、大和芋、山芋 違い

「ヤマノイモ科」に属する芋類の総称が山芋。
長芋、大和芋(いちょう芋やつくね芋)も山芋に含まれます。
自然薯を除いてはナガイモ種で、ナガイモ群、ツクネイモ群、イチョウイモ群の3種類に分かれています。自然薯はヤマノイモ種になります。

ヤマノイモ科ナガイモ種ナガイモ群長芋
ツクネイモ群つくね芋
イチョウイモ群いちょう芋
ヤマノイモ種自然薯

「とろろ」や「山かけ」の名称や、かけ方について

山芋をすりおろしたものが「とろろ」。
一般に、長芋に比べて他の山芋は粘り気が多いです。
「とろろ」をマグロ(鮪)にかけた(和えた)料理を「山かけ」、もしくは「マグロの山かけ」と呼びます。
蕎麦にかければ「山かけ蕎麦」、うどんにかければ「山かけうどん」になりますが、「とろろ蕎麦」「とろろうどん」と呼ぶ場合もあります。
「マグロの山かけ」では、マグロにとろろをかけるのではなく、大抵はとろろにマグロをのせて出して、食べる時に和えます。

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